[専門家解説付:共有名義トラブルの実話]離婚から発展する共有持分の対処方法

[専門家解説付:共有名義トラブルの実話]離婚から発展する共有持分の対処方法

2020年08月11日(火)

「もうお前を扶養したくない、出てってくれ」何の前触れもなく突然告げられた離婚

  • Mさん、本日はインタビューにご協力くださり誠にありがとうございます。
    「共有名義」で購入したマイホームをキッカケに、窮地に陥った顛末をお話いただけるとのことで、たいへん感謝いたします。

    なかなか、お話しづらいこともお聞きしますが、何卒ご協力いただけますと幸いです。どうぞ、よろしくお願いいたします。

  • はい、本日はどうぞ、よろしくお願いします。訳あり物件買取センターのオーナーとは、昔からの知り合いでしたが、10年ぶりの連絡にもかかわらず、今回の一件で何から何まで助けていただきました。正直“神さま”かというほど、感謝しています(笑)

    私の経験が少しでもお役に立てるのであればとの想いで、インタビューに応じることにしました。ですから、本日は何でも聞いてください。

  • そう言っていただけてありがたい限りです!
    それでは早速、インタビューを進めていきたいと思います。

    Mさんは、離婚をキッカケに、共有持分の不動産を巡ってトラブルに発展したということですが、今までは何の問題もなく「絵に描いたような円満夫婦」だったとお聞きしました。どうして、そのような事態に陥ったのか、経緯を教えてくれますか。

  • そうですね。結婚して数十年になりますが、家事・育児としっかりこなしてきたので、夫から不満をいわれるようなことはほとんどありませんでした。私自身、夫に大きな不満は ありませんでしたから、おっしゃる通り、「何不自由ない順風満帆な結婚生活」が送れていました。

  • なるほど。

  • しかし、何の前触れもなく突然、夫から「もうお前を扶養したくない。離婚してほしい」と離婚をつきつけられたのです。
    正直「何が起こったの?」と軽いパニックになってしまう感じで。

  • それはビックリですね。
    何の前触れもないというところに、恐怖を感じます。以前からケンカが絶えなかったと、奥さまが家のお金を使い込んでいるとか、そういったキッカケがあって離婚ならまだ理解できますが。

  • その通りなんです。何の問題もないと思っていたので、本当に驚きを隠せません。

    それで「夫婦の関係にヒビが入ったキッカケ」ですが。
    結論からいえば、夫の「テニスサークル通い」がキッカケとみて間違いありません。

  • テニスサークル通いですか?

  • はい、そうなんです。夫は数年前から、地元のテニスサークルに通うようになりました。
    そこでは、老若男女問わず、さまざまな世代との交流があったようで。数人の若い女性たちと仲良くなり、彼女らは、我が家に遊びに来るようになりました。

  • なるほど。奥さまがいらっしゃるにも関わらず、女性を家に招き入れるとは、なかなかショッキングですね。

  • 本当にそうですよね。夫はオープンな性格だし…とあきらめていたのですが、飲み食いするわ、泊まりこむわで、たいへんな騒ぎでした。私はその間、食事の準備をしたり、片づけをしたり。「住み込みの炊事当番」みたいな感じで付き合わされていたのです。

    そのようななか、若い女性の1人や2人と「お付き合いしようか」という話に発展したようで。「お前を扶養したくない。離婚しよう」と言われました。

  • ひどいですね。ご主人の人格を疑いますね…!
    信じられないような、身勝手でひどい裏切りですね。心中お察しいたします。

結婚を決めた時に夫が購入した、九十九里近くの夢のマイホーム

  • 「思いもよらぬキッカケ」で離婚に至るということがよくわかりました。
    ところで、「ご主人と共有名義で購入」したというマイホームについても、詳しくお聞かせいただけますか。

  • はい。マイホームは、千葉県の九十九里浜のほぼ中心にある「白里海岸周辺」に、4500万円ほどで購入しました。海までクルマを使って10分くらいで行ける「好アクセス」さが気に入りました。

  • 素晴らしいロケーションの物件を購入したのですね。

  • そうですね。立地は悪くないと思います。
    夫:妻=3:1の割合で購入した「共有名義のマイホーム」でした。

家のローンを息子に背負わせる?!親思いの息子の心を踏みにじる夫。

  • 共有名義の物件だったのですね。
    さて、このマイホームがキッカケで、トラブルに発展したとお聞きしたのですが、詳しくお聞かせ願えますか。

  • はい。この物件は夫婦の「共有名義」だったのですが、私は専業主婦だったので、ローンの返済にはノータッチでした。 ところが、離婚が決まった途端「家の名義の1/3は妻の名義だから、今後はローンの返済を行いたくない」と考えるようになったようなんです。

  • なるほど。

  • そのことは直接わたしには伝えず、息子に伝えたみたいで。
    でも、私は専業主婦でしたから、仕事のアテがありません。実質、ローンの残債を支払っていくのは不可能なんです。

  • そうですよね。当然です。

  • 私は払えないと理解している夫は「おまえの母さんが、ローンの残債を払えないんなら、おまえが払っていきなさい」などと「無理難題」を突き付けてきたらしいんです!
    正直、頭がおかしいんじゃないか!とあきれ返りました。

  • 自分の息子に、ローンの残債を肩代わりさせるなんて、はなはだ信じられないですね…!

扶養から外れ急に被ることになった共有持分のローン。息子を思う親心。夫とは争わない…

  • 息子は、その話を聞いて「母さんのためならそれも致し方ない。いつでも自分が力になる」と、覚悟を決めているようで。私と夫の間で、板挟みになっている息子の胸中を想像す ると、苦しくて張り裂けそうです。

  • 本当にそうですね。胸が痛いですよね。
    お母さん想いの素晴らしい息子さんだと思いました。

  • 何が起こっても、息子に迷惑をかけることだけは避けたいと思っています。
    なので、今は夫から何かしらのアクションがあるまで、様子見を続けています。

  • ローンの残債の支払いを突きつけられるまでは、争わない姿勢で、様子を見るというわけですね。

  • その通りです。少なくとも、その間は、夫がローンの残債を支払い続けてくれますから、こっちにとってはメリットがあるわけです。
    オーナーが相談に乗ってくれるということでしたので、状況をご相談しながら、ベストな方向に持っていければと考えています。

時系列

約25年前
マイホーム購入(千葉・白里海岸周辺)1/3共有持分
現在の夫と結婚
20年ほど前
息子出産(3人家族)
2年ほど前
夫:テニスサークスに通い出す。
若い女性数人を家に招待しはじめる
2ヶ月前
夫より離婚の申し出
オーナー(訳あり物件買取センター)に相談
オーナーが家・職場の手配。神奈川に移住
夫:息子にMさんの残債支払いを要求
※後日、Mさんにより破棄

訳あり物件買取センターに相談したきっかけは?

  • 話は変わりますが、オーナーとMさんの「出会いのキッカケ」についても教えていただけますか。

  • 訳あり物件買取センターのオーナーとは、30年来の友だちなんです。
    以前、勤めていた会社の同僚なのですが、プライベートでも親しくしていました。しかし、10年くらい間が空いて、しばらく連絡を取り合っていませんでした。

    でも、こういう状況になってしまって。そのときにパッと、オーナーの顔が浮かんだんです。
    「オーナーは不動産のプロだから、助けてくれるかもしれない」って。

  • なるほど。

  • 辛い状況をみせるのは、恥ずかしい限りでしたが、勇気を振り絞って連絡しました。
    そしたら、たまたま仕事で千葉にいるってことがわかって。
    すぐに会って話をしようっていうことになったんです。

  • なるほど。スピーディな展開ですね。

  • はい。そうなんです。
    それで、自分に起こった不幸をざっくばらんに話しました。
    共有名義で購入したマイホームがあること、ローンの支払いを要求される可能性が高いこと、自分には仕事がないので、ローンは支払うアテがないこと、住む場所すらないこと。
    洗いざらい、話しました。

「困っているところに仕事先・住居の手配まで。全てに感謝です。」

  • 何から何まで、すべて打ち明けたのですね。

  • そうなんです。そしたら、オーナーは「じゃあ、住む場所は用意してあげるから、こっちにおいでよ」って言ってくれたんです。それだけじゃありません。

    数日後には「仕事」まで紹介してくれました。
    そのおかげで、相談してからたったの「2週間」で、不動産会社の営業職として某会社に就職することまで決まったんです。

  • オーナーに相談後、住む場所と仕事を得たわけですね。

  • その通りです。「アラフィフの自分を雇ってくれる会社なんて見つかりっこない」と絶望的に考えていましたから、とにかく感謝でいっぱいです。

    オーナーは、昔から「義理人情」に厚くて、トコトン「人」を大切にする人でした。今も、その人柄は変わっていないんだなぁって、心から感心しました。
    オーナーに思い切って相談して、本当に良かったと思っています。
    個人的に、オーナーは、本当に信頼のおける素晴らしい人だと思っています。感謝してもしつくせません。

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監修者

宮野 啓一

株式会社ティー・エム・プランニング 代表取締役

国内 不動産トラブルの訴訟・裁判解決件数:150件
国内 訳あり物件売買取引件数:1150件
海外 不動産トラブルの訴訟・裁判解決件数:30件

※宮野個人の実績件数

宮野啓一

経歴

1964年、東京(六本木)生まれ。叔父・叔母がヨーロッパで多くの受賞歴を持つ一級建築士で、幼少期より不動産や建築が身近なものとして育つ。
日本大学卒業後、カリフォルニア州立大学アーバイン校(UCI)に入学。帰国後は大手ビルオーナー会社に就職し、不動産売買を行う。
平成3年、不動産業者免許を取得し、株式会社ティー・エム・プランニングを設立。同時期より第二東京弁護士会の (故)田宮 甫先生に師事し20年以上に渡り民法・民事執行法を学ぶ。
現在まで30年以上、「事件もの」「訴訟絡み」のいわゆる「訳あり物件」のトラブル解決・売買の実績を積む。
またバブル崩壊後の不良債権処理に伴う不動産トラブルについて、国内・海外大手企業のアドバイザーも兼務し数多くの事案を解決。
日本だけでなくアメリカや中国の訳あり物件のトラブル解決・売買にも実績があり、国内・海外の不動産トラブル解決に精通。米国には不動産投資会社を持ち、ハワイ(ワイキキ・アラモアナエリア)・ロサンゼルス(ハリウッド・ビバリーヒルズ・サンタモニカエリア)を中心に事業を行う。

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