【事故物件の告知義務が絶対に必要な理由とは】基礎の基礎からまとめてご説明

【事故物件の告知義務が絶対に必要な理由とは】基礎の基礎からまとめてご説明
2022年04月15日(金)

事故物件を売却する際には売主が買主に対して、過去に物件で人が亡くなった旨を知らせる「告知義務」が生じます。都合が悪いことはできることなら知られたくない、隠しておきたい……と思うのが人情ですが、「義務」である以上そういうわけにもいきません。

今回は事故物件の告知義務が生じる条件や対象範囲、告知を行わなかった場合のペナルティ、対応方法まで徹底解説します。事故物件の売却を考えられている方必見です。

告知義務が発生する条件とは?

不動産の売主はその物件に何らかの瑕疵(欠陥・不具合)がある場合には、買主に対してその旨を知らせなければなりません。これが告知義務です。仮に欠陥がある物件を知らずに購入してしまうと、買主が思わぬ不利益を被ったり、売主と揉めたりするリスクがあります。消費者保護とトラブル防止の観点から告知義務が設けられました。

不動産情報を見ていると「告知事項あり」といった表記がある物件を見かけます。瑕疵がある物件はこのように売主に対して告知しなければなりません。

瑕疵物件は4つの種類に分けられる

瑕疵物件は建物に何らかの欠陥(雨漏りやシロアリ被害など)がある「物理的瑕疵」、建築基準法や消防法などの要件を満たしていない「法的瑕疵」、周辺に騒音や異臭などが発生する施設(工場、ゴミ処理場など)や恐怖感や不快感を与える施設(反社会勢力、新興宗教団体の施設など)が近隣に存在している「環境的瑕疵」、物件に「怖い」「住みたくない」と思わせる要素がある「心理的瑕疵」の4種類に区分されます。

瑕疵物件に関してもう少し詳しく知りたい方は【知っ得!】事故物件の瑕疵・告知義務?賢く売却するための注意点を徹底解説もご覧ください。

一般的に事故物件とされるのは心理的瑕疵

物件に上記のような瑕疵がある場合、買主に対して告知義務を果たさなければなりません。瑕疵がある旨を伝え、それがどのような内容のものなのかを正直に知らせる必要があります。

いわゆる「事故物件」も瑕疵物件であり、売却する際には告知義務が生じますが、すべての瑕疵物件が事故物件というわけではありません。4つの瑕疵のうち「心理的瑕疵」で、なおかつ物件内で過去に殺人や自殺、孤独死など何らかの理由で人が亡くなった物件のことを一般的に「事故物件」と言います。

売買において告知義務を無視した場合のペナルティ

仮に事故物件を隠して、つまり告知義務を無視して買主に引き渡してしまった場合、売主には主に「契約不適合責任の追求」「損害賠償の請求」「転居費用の請求」という3つの代償を払わされるリスクがともないます。いずれも金銭的にも、精神的にも、非常に負担が重いものとなりますので、ご注意ください。

契約不適合の追求

売主は買主に対して「契約不適合責任」というものを負わなければなりません。その名の通り、引き渡したものが契約内容に合致していなかった場合に問われる責任です。

告知をしないということは、その物件が非事故物件として売却するということになります。買主としては普通の物件だと認識して売買契約を結んで物件を購入するのです。ところが、その物件に瑕疵があったということになれば、買主にとっては「思っていたものと違う」「話が違う」ということになり、契約不適合責任が追求できることになります。この場合、売主に対して補修や代金の減額、契約解除、損害賠償などを求めることができます。

事故物件であることを正直に告知して物件を売るよりも、かえって大きな損失を被る可能性が高いです。

損害賠償の請求

特に契約不適合責任を追求された際に負担が重くなるケースとして、損害賠償請求が挙げられます。不動産取引では動く金額が大きくなるため、損害賠償の額も自ずと大きくなります。

特に事故物件を隠して売った場合、揉めて訴訟に発展する可能性も高いです。そうなると損害賠償の支払いそのものはもちろん、弁護士報酬など多額の裁判費用がかかり、時間もとられることになります。金銭的にも精神的にも非常に大きなダメージを被ることになるのです。

転居費用の請求

物件に隠された瑕疵があった場合、買主としては想定していない状況であるため、当然引っ越しも視野に入ってきます。損害賠償請求に加えて転居費用の請求が行われる可能性もあります。この場合はダブルパンチでかなり悲惨です。また、損害賠償に発展しなかったとしても、転居に必要な費用は負担して欲しいと言われるケースもあり得ます。引越し代や仮住まいの家賃のほか、物件購入にかかる費用、仲介手数料などの支払いが要求されることがあります。

告知義務には抜け道も時効もありません

告知義務を果たさずに事故物件を売却した場合、以上のようなさまざまなリスクがともないます。それでも、少しでも好条件で売却したいというのが人情というものです。告知義務から逃れられる手段はあるのでしょうか?ここからは時効や告知義務の抜け道について考えてみましょう。

自然死などについては告知は不要

心理的瑕疵がある、いわゆる事故物件は人が何らかの形で亡くなった物件のことを指します。しかし、病気や老衰などで亡くなったケースは普通にありえることなので告知義務の対象外となります。もし自然死を含めてしまうと大多数の物件が事故物件になってしまうでしょう。あくまで殺人や自殺など何らかの事件・事故によって亡くなったケースが対象です。

ただし、自然死であっても孤独死で発覚までに時間が経過し、特殊清掃が必要となった場合は告知義務が生じる可能性があります。

時効は基本的に存在せず

国土交通省が令和3年10月に定めた『人の死の告知に関するガイドライン』によると、賃貸物件の場合は事故物件の告知義務は事故(人が亡くなった事実)が発生してから3年間は告知義務が生じるとされています。しかしながら、売買の場合は時効が定められていません。売買契約のほうが、契約金額が大きいことと、トラブルが発生した際に買主の負担が重いことから、消費者保護のために時効が設けられていないと考えられます。

つまり、告知義務を果たさずに売買契約が成立してその場はしのげたとしても、5年後、10年後に売主が事故物件であることを知った場合、契約不適合責任が追求されて損害賠償や転居費用の請求などがなされる可能性があります。

更地にしたり、建て直した場合はどうなるのか

建物内で事件や事故が発生した場合、建物を解体してしまえば人が死亡した痕跡をなくすことができます。実際に事件現場を更地にしてしまう、あるいは建て替えるというケースも多いです。しかし、告知義務がなくなるというわけではありません。

解体したとしてもその敷地内で人が亡くなったという事実は残り続けます。買主にとっては、たとえ建物が変わってもそこが過去に凄惨な事件の現場であったことを考えると、気持ちが良いものではありません。特に最近ではネットやSNSで事件の情報が残り、場合によっては自分の住所が永遠にさらされ続けることになります。故に、更地にしたり建て替えたりしたとしても告知義務がなくなるということはないのです。

事故物件を更地にすることによるメリット・デメリットについては【事故物件の土地を更地にすると条件は良くなる?【大損注意!】徹底解説します】でも詳しく解説しています。

告知義務はどのように対応するべき?

以上のように事故物件を売却する場合、告知義務から逃れることはできません。仮に瑕疵があることを隠して売った場合、いつまでも買主からの追求に怯えながら過ごすことになります。事故物件を売却するのであれば、隠し立てせず正直に告知義務を果たすのが得策です。ここからは事故物件を売却する際の手続きについてご説明します。

売却の時に必要な書類一式

不動産を売却する際には以下のような書類が必要となります。

書類名等 補足
土地・建物登記済証 (権利証)もしくは登記識別情報(その物件の所有者が登記人であることを証明する)
実印と印鑑証明書
本人確認書類 (免許証、パスポートなど)
固定資産税・都市計画税納税通知書 (売却後に売主と買主の税金の精算に必要)
建築確認通知書・検査済証 (物件が法令に合致しているかどうかを証明する書類)
測量図・建物図面・建築協定書など (敷地の境界線や建物の寸法・仕様が把握できる書類)
物件状況等報告書 (土地・建物の状況を記した書類)
設備表 (物件に付帯する設備について記載した書類)
その他物件にかかわる資料 (パンフレット・管理規約・管理組合総会議事録など)

※これらの書類は一般的な不動産売買でも必須となる書類なので、必ず用意しましょう。

物件の売却にて肝となる物件状況等報告書

上記の書類の中でも、事故物件を売却する際には土地・建物の状況について記した「物件状況等報告書」がキーとなってきます。これを作成することで、その物件にどんな瑕疵があるのか?を伝えることができ、買主に提示することで告知義務を果たすことができます。

特にフォーマットなどが決まっているわけではありませんが、以下にテンプレートを掲載しますので、事故物件を売却される方は参考にしてください。

※出典元:全住協(運営:一般社団法人全国住宅産業協会)

また、物件状況等報告書は売買契約締結前の重要事項説明時に買主に提示するのが一般的です。法的に作成が義務付けられているわけではありませんが、トラブルを未然に防ぐためにも、事故物件を売却する際には用意しておくことが望ましいです。

事故物件の説明について必要となる重要事項説明書

加えて事故物件を売却する際には「重要事項説明書」という書類が必要となります。重要事項とは売主が買主に対して告知しなければいけない項目のことを指します。これを書面を交えて説明することで、はじめて告知義務を果たしたことになります。

タイミングはやはり売買契約を締結する前で、瑕疵の内容、事故物件の場合であれば死因や死亡状況などを具体的に記す必要があります。

重要事項説明書で告知義務を果たして事故物件として売却する場合、やはり資産価値が低いとみなされたり、断られたりする可能性もあります。しかし、しっかりと状況を説明しておくことで、損害賠償や引越し費用の請求など後々トラブルになるリスクは格段に抑えることが可能です。

告知内容についてどこまで説明する必要があるのか?

これまで告知内容については明確に定められておらず、売主の裁量に任せられていた部分が大きかったのですが、2021年に国土交通省がガイドラインを発行し、明確な基準が定められました。現在ではこれに従って告知する必要があります。

ガイドラインが求める説明の基準とは?

まず告知が必要な条件として「① 当該不動産で自然死または不慮の死が発生した場合」というものが挙げられます。前述のとおり病気や老衰によって亡くなるのは致し方ないことですが、特殊清掃や大規模なリフォームが必要となったケースなどは告知をしなければなりません。

また、「② 日常生活で使用する集合住宅の共用部で発生した①以外の死、もしくは特殊清掃などが行われた①の死が発生して概ね3年以上経過した後」の場合、賃貸であれば告知不要となりますが、売買の場合は告知する必要があります。たとえば、10年前にマンションの廊下で殺人が発生した、5年前に居室で自然死が発生して特殊清掃が必要となったケースの場合、賃貸であれば告知の対象外ですが、売買の場合は告知が必要です。

③ 取引対象不動産の隣接住戸、日常生活において通常使用しない重合住宅の共用部で発生した①以外の死、特殊清掃が行われた①の死」においては賃貸・売買ともに告知不要です。たとえば対象物件の隣の部屋で自殺が発生したり、自然死で特殊清掃を行ったりしたケースは告知が不要です。ただし、重大な事件が発生して世間一般に知れ渡っている場合などは告知が必要となる可能性もあります。

告知義務チェックリスト

賃貸 売却
①自然死が発生したケース
(当該不動産で自然死または不慮の死が発生した場合)
不要
※ただし特殊清掃があった場合は必要
不要
※ただし特殊清掃があった場合は必要
② 共用部で発生した死、もしくは①の死から3年以上経過したケース
(日常生活で使用する集合住宅の共用部で発生した①以外の死、もしくは特殊清掃などが行われた①の死が発生して概ね3年以上経過した後)
不要 必要
③共用部や隣接する部屋にて人が亡くなったケース
( 取引対象不動産の隣接住戸、日常生活において通常使用しない重合住宅の共用部で発生した①以外の死、特殊清掃が行われた①の死)
不要 不要

書類手続きを個人で行うにはリスクが非常に高い

物件状況等報告書や重要事項説明書で告知義務を果たせば買主とのトラブルになるリスクを軽減することは可能です。これらの書類は個人でも作成することはできますが、抜けや漏れ、間違いがあると、双方に認識のズレなどが生じ、やはり損害賠償などのトラブルに発展するリスクが高くなります。基本的には不動産買取会社などのプロにお任せするのが得策です。

【必見】それでも事故物件を高く売りたい方へ

告知義務を果たして事故物件を売却するとなると、どうしても売値が安くなるのは致し方のないことです。その上で「少しでも高く売りたい」「物件を引き取ってほしい」という方は、訳あり物件買取センターにご相談ください。

弊社ではこれまで訳あり物件を専門的に取り扱ってきました。一般的に安値でしか売れない事故物件も、独自の販売網と活用ノウハウがあるため、好条件での買い取りが可能です。

必要書類の手配や売却手続きについてもしっかりサポート。事故物件の方に重く負担がかかりがちな特殊清掃や残置物撤去も弊社がすべて負担。契約不適合責任は免責なので、後々のトラブルの心配もありません。

事故物件でお困りなら、ぜひ私たちにご相談ください。

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